概要

1980年、ニューヨークでのジョン・レノンの不幸な事件をきっかけに、若者や子どもたちに「平和と非暴力」の普及活動を開始し、NVPのベースとなる “平和教育プログラム“ を作成しました。

そして1993年、スイスに非営利法人NVPを設立し、現在12か国で活動を展開しています。

私たちの活動は二つの領域に焦点をあてています。

ひとつは若者や子どもたちへの教育。意見や立場の違い=コンフリクトを平和的に解決する方法を教えることで、暴力のない世界を実現したいのです。

もうひとつは、「平和と非暴力」の普及活動を世界に広めることです。私たちの考え方に共感してくれる人たちと一緒に、活動を大きくしていきたいのです。

私たちはこれまでの約25年間に“平和教育プログラム“を世界中の800万人を超える若者や子どもたち、教師、スポーツコーチやコミュニティーリーダーをはじめとする人たちに提供してきました。

私たちのプログラムは平和な社会の実現に向けた強力なツールに成長しているのです。

NVPは現在、欧州、スカンジナビア、北・中・南アメリカ、アフリカ、中東、インド等世界12か国のオフィスで活動を展開しており、2015年10月にNVP Japanを設立しています。

NVPスイス本部

NVP Japan

日本は紛争やテロ活動との接点が少なく、世界で最も平和な国家のひとつと言われています。 しかし、私たちの身近な生活には「いじめ」「家庭内暴力」「校内暴力」「児童虐待」「スポーツ団体内暴力」「様々なハラスメント」により、精神的、暴力的被害にあっている若者や子どもたちが多数存在し、これらの問題は近年増加の一途をたどっています。

75年以上も平和国家を堅持してきた日本で、今、私たちが本当に考えなければならないことは何なのでしょうか。

物質的・経済的に発展した国家であることはもちろん必要ですが、文化的・精神的成熟度の高い先進国となることがとても重要なテーマであると言われています。また、若者や子どもたちが夢や希望をもてることも何よりも重要なポイントです。 最近、日本でも関心が高まりつつある、2030年までの世界共通の目標であるSDGsでも暴力の問題は取り上げられ、持続可能な世界の実現には若者や子どもたちに対する暴力をなくすことが不可欠である、というのが世界共通の認識になっています。

私たちは「社会を変えるには、まず若者や子どもたちへの教育から」と考えています。 将来を担う若者や子どもたちに、私たちの“平和教育プログラム”を普及することで、いじめをなくし、将来を担う世代が意見や立場の違い=コンフリクトを自分たちの力で解決し、お互いを尊重しあう平和な社会を実現していきます。

10月2日は国連が定めた“非暴力の日=ノンバイオレンス デイ”であり、インドを平和的手法によって独立に導いたマハトマ・ガンディの誕生日でもあります。 2015年のこの日にアジア圏初のNVPの拠点としてNVP Japanが設立されました。

すべての若者や子どもたちに対する暴力がない世界にすること。これは2030年までの世界の共通の目標である「持続可能な開発目標(SDGs)」の一つに定められているゴールです。NVP Japanもその実現を一つの大きな目標に掲げています。

https://www.un.org/sustainabledevelopment/peace-justice/

“ノッテッドガン”について

私たちは銃口の先が結ばれている銃(Knotted Gun/ノッテッドガン)をシンボルとしています。
銃を暴力の象徴と見立て、それを真っ向から否定する意味をこめています。

このシンボルは1980年にジョン・レノンが射殺されたことを受けて、レノン一家と家族ぐるみの付き合いのあったスウェーデンの芸術家、故カール・ロイターシュワードによって制作され、現在ではこの“ノッテッドガン”は「平和と非暴力の象徴」として世界各国の多くの人びとに認識されています。
このシンボルは現在、ニューヨークの国連本部前広場を含む世界中の約30ヶ所の公共の場所に設置されています。

“ノッテッドガン”は平和教育の実施現場、アンバサダーたちの活動の場など様々なシーンで活用され、私たちのメッセージである「平和と非暴力」を力強く表現しています。

NVP Japanのあゆみ

2015年

 

10月2日の国連が定めた「Non-Violence Day」にNVP Japan設立。

 

 

同時に10人の日本人アンバサダーが就任。同日、アンバサダーのポール・マッカートニーがデザインした“ノッテッドガン”が世界に初披露されるとともにメッセージが届いた。

 

 

ヤフージャパンの協力のもと、ポール・マッカートニー、ヨーコ・オノ、リンゴ・スターがデザインした “ノッテッドガン”  のチャリティーオークションを開催。

 

 

HMV&BOOKS TOKYOでポール・マッカートニーデザインの “ノッテッドガン”  を展示。

Sport for Tomorrowの会員になる。

 

 

 

2016年

 

HMV&BOOKS TOKYOで海外のアンバサダーから寄せられたサイン入りグッズのチャリティーオークション開催。

 

 

 

リンゴ・スターがツアーで来日。NVP Japanへメッセージが届く。

 

 

来日中のレアルマドリードに、横浜でNon-Violence Peace AWARD 2017を贈呈。

 

 

 

2017年

 

スイス本部からエデュケーショナル・ディレクター、Mrs. Ivanaが来日、筑波大学でプレゼンテーションを実施。
マスタートレーナーの講習会を実施、日本のマスタートレーナーは12人に。
筑波大学で開催された「なないろスポーツフェスタ」にNVP Japanチームとして出場。
8月に来日したポール・マッカートニーからメッセージが届く。
Train the Trainerを3回実施。この年、11人がトレーナーに就任。

 

 

2018年

 

筑波大学でNVPの“平和教育プログラム”をベースにした全学対象の教養科目を開設。4月から6月まで全10回の講義を実施。8人にトレーナー資格を授与するDIPLOMAを発行。
MAKUAKEで教材を制作することを目的としたクラウドファンディング実施。
東京インターナショナルスクールの教師たちを対象にTrain the Trainerを実施。12人にトレーナー資格を授与するDIPLOMAを発行。
Train the Trainerは1回実施。この年、トレーナーに合計21人が就任。

 

 

2019年

 

ワールドマスターズゲームズ2021関西とパートナーシップを締結。
第二回目の筑波大学での講義実施。17人に対してトレーナー資格を授与するDIPLOMAを発行。

 

 

つくばスポーツアカデミーと連携し、夏休み期間中、子どもたちに“Schools for Peace”を実施。 

 

 

NVPJのメンバーがインターンシップでNVPウガンダ、スイス本部で学習経験をつむ。

 

 

Train the Trainerを3回実施。この年、トレーナーに合計32人が就任。

 

 

 

2020年

 

1月にTrain the Trainer実施、3人がトレーナーに就任。
第三回目の筑波大学での講義はデジタルで実施。100人以上の受講者。
レインボータウンFMの番組「銀座ロイヤルサロン」に出演。

 

 

 

Global Network

NVPはスイスを本部として世界12か国の事業所にて展開しています。(2021.1月現在)

本部

スイス

支部

11か国

スウェーデン・デンマーク・イギリス・ウガンダ・ナイジェリア・アメリカ合衆国・メキシコ・ブラジル・レバノン・日本・インド

NVPの歩み

1988年

ニューヨークの国連本部のエントランスにNVPのシンボル“ノッテッドガン”のブロンズスカルプチャーが設置される。

1993年

若者や子どもたちにコンフリクトを解決する方法を知識として授ける、というミッションを掲げて非営利団体・NVPをスイスに設立。

1995年

NVPニューヨーク設立。Flolida International Universityに“ノッテッドガン ”のブロンズスカルプチャーが設置される。

1996年

NVPブラジル設立。
The Presidential Daily Light Award受賞。
The Rotary International Achievement受賞。

1997年

スウェーデンのストックホルムに“ノッテッドガン”のスカルプチャーが設置される。HRH Princess Victoria of Swedenが除幕。

1999年

南アフリカとドイツにオフィス設立。

2001年

スクールとスポーツのための新しいプログラムをローンチ。

2007年

世界中の若いフットボールプレーヤーたちに向けてThe Knot Violence Campaignを実施。

2009年

イギリスのProtsmouthに“ノッテッドガン”を設置。
the Futbol for Peaceのパイロット版を実施。

2010年

12月8日、ジョン・レノンの命日に世界的なキャンペーン、the Imagine One Billion Faces For peaceをスタート。スウェーデンで174か国から子供たちを招き、イベントを開催。
南アフリカで開催されたワールドカップ期間中にケープタウン・ヨハネスブルクで平和教育活動や、若者たちのサッカートーナメントなどのキャンペーンを実施。

2011年

メキシコのUNAMとスコットランドのSt. Andrewsでthe University for Peaceを実施。
テニストーナメント、スウェーデン・オープンでテニス・フォー・ピースプロジェクトを実施。テニスコートに10のアンバサダーデザインの“ノッテッドガン”を展示した。

2012年

ブラジルのサンパウロで開催されたViolence Exhibitionでブラジル人アーティストたちがデザインした“ノッテッドガン”を展示。スクールフォーピースプログラムが実施される。
アメリカ・ニューヨークのthe New Schoolでthe University for Peaceが実施された。

2013年

メキシコのUNAMでNVPの“平和教育プログラム”が採用され、25,000人の先生によってメキシコ全土の学校でスクールフォーピースプログラムが実施されることになった。

2014年

ブラジルで開催されたFIFAワールドカップ2014の期間及び会期後に、ブラジル国内のいくつかの都市でフットボール・フォー・ピースをサッカーコーチと若いアスリートたちに提供。この活動はWWSA(ワールドワイド・サッカーアカデミー)とのコラボにより「Futebol Pela Paz」プログラムに発展し、現在、ブラジルの17のフットボールスクールで採用されている。
メキシコで音楽イベントを実施、参加者は20万人を超える。メキシコで開催された音楽イベント「Lollapalooza」でもパフォーマンスを披露。

2015年

アリゾナで開催されたNFLのスーパーボウルの会場でスポーツ・フォー・ピースを実施。